この記事の要約
宗教で最も重宝される言葉は「従順」です。どこの宗教組織も「従順」が第一の律法なのです。組織を守るためには、組織の枠に閉じ込めておく必要があります。人間が神の知識を持っては困ります。知識を手にすることで愚鈍な状態から目ざめてもらっては迷惑なのです。
バチカンの歴史
ローマ教皇の歴史は、魔女狩りに見られるように結構血生臭い歴史があるのです。イエス・キリストの正統的解釈を持っているのがカトリック教会です。
その教義を少しでも外れるようなことを言ったら異端であると糾弾されます。異端審問会と言われるものがヨーロッパではあります。魔女狩りにされ、異端審問会にかけられ、火あぶりにかけられた歴史もあるのです。
果たして「バチカンの神学や教義が、イエス・キリストが説いた本当の教えなのでしょうか」と問われると色々議論がされて来ます。
最近はダビンチコードみたいな小説もありました。なぜバチカンは、正統派のキリストの教だと頑(かたく)なに主張するのでしょうか。この主張を分析したのが、サタンの暗号なのです。
カトリックの教えに反する教えはたくさんあります。キリストが死んだ後に色々な解釈ができました。
グノーシス
色々なキリスト教会があり様々な教えがあります。異端とされて粛清されて来た人々の教えの流れもあるのです。有名なのはグノーシスという教えです。
初期の頃の福音書は、マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネと四つあります。これ以外に、トマスの福音書、最近ではイスカリオテのユダの福音書、さらにはマリアの福音書などがあります。
四つの福音書以外のものをグノーシスと呼ばれています。グノーシスとは、ギリシャ語で知識を意味します。肉体と霊で二元論をとって、肉体を否定し魂を解放する内容です。
極端な思想になっていくと、有名な創世記で失楽園の場面にあるエデンの園には永遠の生命をもたらす生命の木と、知識をもたらす知識の木がありました。知恵の木と間違いがちですが、知識の木です。
知識の実を食べたばかりにアダムとイヴは楽園を追われ、寿命が短くなってしまったのです。それをそそのかしたのはヘビでした。このヘビがサタンであると言われています。
知識とは神の知識なのです。正統派の人々からしてみれば、人間が神の知識を持っては困ります。知識を手にすることによって愚鈍な状態から目ざめてもらっては大変迷惑なのです。
従順
正統派の人々と称するカトリックは、神の知識を隠して来たり、求める人たちを弾圧して来たりして来ました。
有名な神学者たちもそのような知識を持ってはならない、賢くなってはならない、ただ「従順」にしたがっていれば良いと考えていました。グノーシス的な知識を得て賢くなることを非常に恐れていました。
宗教で最も重宝される言葉は、「従順」です。どこの宗教組織も「従順」が第一の律法なのです。組織を守るためには、組織の枠に閉じ込めておく必要があります。羊の檻を出ようものなら、厳しくとがめられるでしょう。
外には狼がいるから危ないと。そうすると、おとなしい羊です。知識を得られず、小さな囲いの中の知識だけを与えられて、「従順」に良い子として生涯を終えるのです。
秘教集団
当然ながら人は神の知識を追い求めてるのです。そうすると、正統派と呼ばれる宗教組織から弾圧されます。そうなると、隠れて、時には秘密結社を作って、脈々とそのような組織が受け継がれて行きます。
知識を求めて来た人々、エッセネ派と呼ばれる隠遁的な集団があります。この方々もグノーシスという集団であり、カトリックとは違った教えを学んでいたのです。
歴史の中には、このグノーシスの集団が脈々と受け継がれて来ているのです。時にテンプル騎士団、その流れを組んだ秘密結社フリーメイソン、そのような団体が神の秘教集団として存在していたのです。
だからバチカンはフリーメイソンだと判ると破門しました。カトリックの流れとは違うのが秘教集団フリーメイソンなのです。
バチカンには、日本に来たことがあるイエズス会があります。イエズス会の人々も実は神の秘教を知っているのかもしれません。
現在のローマ教皇は評判がいいのです。これまでバチカンには、スキャンダルがあったので構造改革をして今までのような慣習として高級車に乗っていたことを辞め、もっと質素な暮らしにしようとしています。
現在の教皇は、イエズス会出身なのです。もしかしたら、バチカンの中で改革がされようとするのは、今までの流れの神学ではなく、秘教に基づく教えのもとで行おうとしているのを匂わせているのではないかと感じるのです。
フランシスコが教皇になってからミサの文言が変わったのです。多くの点での改革がいいのか悪いのかは、様々な見方があります。
グノーシスの天使
アブラクサス・ペンダントはグノーシスの流れを汲んでいます。アブラクサスとはグノーシスの天使の名前です。
このアブラクサスが中東の方に流れていき、ヨーロッパで逆輸入されたものが、アブラカタブラなのです。アブラカタブラの元の言葉は、アブラクサスです。最強の天使を呼ぶ呪文の言葉なのです。
まとめ
ローマ教皇の歴史は、魔女狩りに見られるように結構血生臭い歴史がある
異端とされて粛清されて来た人々の教えの流れもあり有名なのはグノーシスという教え
宗教で最も重宝される言葉は「従順」、どこの宗教組織も「従順」が第一の律法、組織を守るためには、組織の枠に閉じ込めておく必要がある