富士山の噴火が近いとされています

富士山の噴火が近いとされています

この記事の概要

富士山の噴火が近いとされています。宝永噴火の約1ヶ月半前には、南海トラフでM8.4~8.7の宝永大地震が発生しています。気象庁によりますと南海トラフ地震はいつ起きてもおかしくないと言われているのです。噴火による火山灰により首都圏はマヒし、停電、水道のストップ、交通網の混乱が想定されています。


富士山の噴火の歴史

近頃は富士山の噴火が近いのではないかと言われるようになってきています。実際に噴火すると首都圏に甚大な被害が出る可能性があります。
富士山の噴火を実際に経験したことがある人は、すでにこの世を去っています。一番最後の噴火(1707年の宝永噴火)からすでに300年以上が経過しているためです。
経験した人はいなくなりましたが、古文書や記録、地質調査からどの時代にどのような噴火が発生したのかは知られています。
482年頃(清寧天皇三年)(旧暦)3月から4月にかけて噴火があった記録があるのですが定かではありません。確実な記録として残っている最初の噴火は781年(天応元年)です。奈良時代の終わりで平安時代に変わろうとしていた時代です。

その後は800年(延暦19年)(旧暦)3月14日から4月18日にかけて延暦大噴火が起こっています。8002年(延暦21年)1月8日 この噴火により相模国足柄路が一時閉鎖されました。

826年(天長2年)宮下文書によると噴火が起きています。
864年から866年にかけて(貞観6~8年)6月15日、北西山腹で貞観大噴火が起きています。
870年(貞観12年)宮下文書によりますと山頂で噴火とありますが定かではありません。
932年(承平2年)富士大宮浅間神社が消失するほどの噴火が起きています。
937年(承平7年)噴火と日本紀にはあります。
952年(天暦6年)宮下文書によりますと、噴火らしきことが起きています。
993年(正暦4年)にも宮下文書によりますと、噴火らしきことが起きています。
999年(長保元年)本朝世紀によりますと噴火しています。
1017年(寛仁元年)宮下文書によりますと、噴火らしきことが起きています。
1033年(長元5年)日本紀によりますと、1月19日に噴火しています。
1083年(永保3年)扶桑略記によりますと、4月に噴火が発生したと考えられています。
1083年から1400年頃(平安時代から室町時代)にかけては噴火の記録が残っていません。これは噴火が発生していなかったことを意味しているとは限らず戦乱などによって記録が消失してしまった可能性があります。
1400年代からは再び噴火の記録が多く残されています。
1427年(応永33年)信濃國淺間嶽記によりますと定かではありませんが噴火の記録があります。
1435年(永享7年)王代記によりますと噴火が起きています。
1511年(永正8年)妙法寺記では、噴火の記録があります。(吉田口6合目付近のカマ岩が燃える)
1560年(永禄3年)日本災異志によりますと、噴火の記録があります。この年には(1560年6月12日)桶狭間の戦いが起きています。

宝永噴火

そして最も新しい噴火が1707年の宝永噴火です。1700年(元禄12年)これは大変有名な噴火です。斜面に小型爆裂火口が誕生しています。

1707年(宝永4年)10月28日、南海トラフでM8.4~8.7の宝永大地震が発生しています。九州から東北まで広範囲で揺れ、富士宮における余震は、本震を上回る震度6~7で多くの家屋が倒壊しました。

大地震は、富士山の噴火の前触れだったのです。12月16日、須山口登山道で宝永噴火が発生しました。宝永山と3つの火口ができています。この時、須山口登山道は廃道になりました。

この噴火は山頂ではなく、富士山の南東の山腹から発生しました。噴火は、山頂から噴煙が立ち上る様子を想像してしまいます。富士山は過去2千年の間一度も山頂からは噴火していません。すべて山腹から噴火したと考えられています。現在の富士山の形は、愛鷹山・小御岳火山、古富士火山、新富士火山の3世代にわたる火山活動によって形成されています。
この1707年の噴火では今の首都圏で甚大な被害が出ました。富士山に近い集落には直径20メートルにも達する巨大な噴石が落下火山灰などの堆積物は4メートルにも達したことが知られています。
噴火から2時間後には、江戸にも火山灰が到達しています。その影響で、昼間でも明かりを灯さなければならないくらいにまで暗くなったという記録が残っているのです。

もし富士山が噴火したら

もしも、1707年の宝永噴火と同じ規模の噴火が発生したらどうなるのでしょうか。
火山灰による影響が考えられます。火山灰はうっすらと積もっただけでも都市機能を完全にマヒさせると言われています。そのうっすらとは、わずか1ミリです。1ミリ積もっただけで道路の白線が見えなくなり、飛行機を飛ばせなくさせてしまいます。
鉄道の運行の場合は0.5ミリです。0.5ミリ積もっただけで、首都圏では交通網がストップしてしまいます。火山灰が1センチ以上積もると停電が発生します。命に欠かせない水道が停止したりする可能性もあるのです。
2020年3月に国が公表した最新の予想があります。
国が行った想定は、風向きや風速の異なる3つのケースが公表されています。
  1. 宝永噴火のときと同じケース
  2. 最も被害が大きくなるケース
  3. 頻繁に風向きが変わるケース
さらに雨が加わることも加えられています。
1、2、3のケースは、大きな噴石や火砕流に警戒が必要な範囲は変わりません。宝永噴火と同じ気象条件のときに噴火が発生すると噴火から3時間後には神奈川県や千葉県などの広範囲が停電し南関東の地上を走る鉄道は、すべてストップします。
時間の経過で、停電の範囲が拡大します。首都圏の広範囲では、数週間にもおよぶ停電が発生する可能性があるとのことです。
2の被害が最も大きくなるケースでは、噴火が発生してから3時間以内に東京23区の全域を含む広い範囲で停電が発生し移動が困難にな流ことが予想されます。富士山の噴火は数日から数週間続く可能性があります。そうなったら、身動きが取れない状態が数週間続くようです。
3の風向きの変化が大きいケースでは、関東から東海地方にかけての広い範囲が停電し移動することが困難になることが予想されます。頻繁に風向きが変われば、停電の範囲は、2つのケースよりもさらに広くなります。火山灰を除去して移動が可能になるまでには相当な時間がかかるようです。
大規模な噴火の前は何らかの前兆がある可能性が高いとされています。実際に、宝永噴火が起きる1kヶ月半前には、南海トラフでM8.4~8.7の宝永大地震が発生しています。しかしながら、突然噴火が発生する可能性も否定できません。
身動きが取れなくなっても、食糧と水を備蓄しておくことは賢明なことです。

参考文献:YouTube、【首都崩壊の危機】富士山大噴火のシミュレーションが恐ろしすぎる

<https://www.youtube.com/watch?v=f4JhL1RXacQ>アクセス日:2020年10月8日
富士山の歴史年表<http://fujisan60679.web.fc2.com/history.html>

まとめ

富士山の最後の噴火は300年前だった。その前は頻繁に噴火していた。噴火は20年から50年周期だった。宝永噴火は150年後だった。

宝永噴火の1っヶ月半前には南海トラフでM8.4~8.7の宝永大地震が発生。

もし富士山が噴火すれば首都圏はマヒする。停電、水道がストップ、交通機関が動かなくなる。


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