新型コロナの陰で食糧危機が忍び寄る

新型コロナの陰で食糧危機が忍び寄る

  • 2020年5月19日
  • 2020年7月19日
  • 社会

この記事の概要

新型コロナの陰で食糧危機が忍び寄る状況が出てきました。多くの食料があるのに、食糧危機になる恐れがあります。原因は、新型コロナの自粛の影響で、輸出規制による物流の停滞が起きているためです。


食糧危機

新型コロナの影響で、食糧危機・飢餓・暴動・戦争が起ころうとしています。

新型コロナが原因で、食料危機が起きます。その理由は、

  • 輸出規制
  • 物流の停滞
  • 買いだめ・備蓄
  • 労働者不足
  • 害虫・砂漠飛びバッタの蝗害

これらの様々な要因で世界の食糧危機が訪れると言われています。

国連の食糧農業機関(PAO)は次のように述べています。

「多くの食料があるのに、食糧危機になる恐れがある」と。

世界のある場所では豊作です。しかしながら、食糧危機になる可能性があるということなのです。


現在の供給の状況

米・小麦などの主食は、多くの国で価格が急上昇しています。この原因としては、生産国の食料確保による輸出規制があります。

たとえばインドは、米の世界最大の輸出国です。ロシアは小麦の世界最大の輸出国です。この両国が輸出規制に走っています。

まず、自国の国民のために食料を確保することが考えられます。このような輸出国が、輸出規制をすることによって様々な国で備蓄が行われています。

そのため、パニック買いが行われ始めているので。このようなことが起きて、市場に物が足りなくなっていて、価格が急上昇しています。

さらに、ロックダウンによって、貿易が寸断され、輸送が困難です。新型コロナの発生により、この状況が、今まさしく起きています。

せっかく収穫した農産物が、輸送できずに放置され、畑には収穫した物が腐っているのです。

とてももったいないのですが、物流が動かないものですから仕方ありません。


現在の需要の状況

新型コロナによって、経済が縮小しています。日本も他人事ではありません。このままいったら倒産する企業や失業者が、爆発的に出る可能性が、出ています。

さらに、原油価格の下落、観光の不振により所得が減少し、需要が喪失します。食料を買いたくても、収入が減少してしまっているので、お金がありません。当然、需要が下がります。


新型コロナによる食糧危機は未知の領域

国際連合世界食糧計画(WFP)は、食糧欠乏国への食糧援助と天災などの被災国に対して緊急援助を施し、経済・社会の開発を促進する国際連合の機関です。

異常気象、戦争などありましたが、今までは需要か供給か、どちらかの危機でした。

しかし今回の新型コロナによる食糧危機は、需要も供給も同時に、危機がきているようなのです。国連の担当者は、未知の領域に入ってきているために、戦慄しています。

このままいったら、1億3,000万人が飢餓状態になると言われています。このような状況が、続きますと豊かな国、貧しい国問わず、今後何ヶ月間、何年間か食料確保に難しくなることが予想されています。

日本は、豊なので安心に思えますが、世界中で食料不足になる可能性があることを知って置く必要があります。

カロリーベースによる日本の食料自給率は、37%です。とりあえずカロリーベースで37%しかないということは知っていくべきです。


世界地域の現状

これが全体像です。地域別では、どのような食糧危機になりつつあるのかを見てみます。

アフリカ、南スーダンは、最近まで内戦をしていました。これは終了しました。

しかしながらこの新型コロナの影響で、小麦が62%上昇しました。さらにキャスサバというタピオカの原料になるものが、41%上昇しています。

新型コロナによる国境封鎖と内戦の影響で、自国の食料生産は0と言われています。

このような大変な国もありまし。本当に現在は、危機的状況です。東南アジアのミャンマーのひよこ豆は、20%価格が上昇しています。ミャンマーも、米の輸出国ですが、輸出制限を始めています。

新中国のカンボジアも米の輸出制限に入ってきました。

インドの人口は13億5,000万ぐらいです。巨大な国家ですが、米の世界最大の輸出国です。

このインドでも、ジャガイモの価格が27%上昇しています。米の最大輸出国なのですが、通常の出荷量の15%から20%しか出せない状況です

インドには、たくさんの米がありますが、物流の問題で輸出ができていません。今まで、輸出のための船が、2、3日に1隻は来ていました。この新型コロナの影響で、2週間に1隻になり、ヨーロッパを行き来しています。。

世界中がこのようになると、輸出入ができなくなると、 小麦の輸入国は困ります。物資がどんどん減ってきますから、今のうち買っておこうと、パニック買いが起きるわけです。


輸送ができない

輸送ができないと、畑でトマトやバナナが腐ってしまいます。そうなると、農家の人が自分で食べるにしても限界があります。

そうなると、食べきれないので、その場所で生産物が腐ってしまうことになります。輸出できないと収入がなくなります。

収入がなくなったこの方は、もう市場で食料を買うお金がなくなります。インドは、貧しいところは貧しいですので、お金がなければ、次の季節に向けた作付けもできません。その収入の道が途絶えてしまうことなのです。

食料を買うお金もない。収入がないため作付もできないことが続出したら、インドも不安定になってきます。

パキスタンのある運転手の場合、所得が60パーセント減りました。食料品が25%上昇しました。今までは、それなりにお肉も食べていたそうでしたが、食べることもできなくなりました。

本当に慎ましいご食事しかも食べることができません。もうお金がないですから。収入が60パーセント減り、食料品が25%値上げされました。この運転手によりますと、後2ヶ月この状態が続いたら、パキスタン国内で争いが起きるだろうと語っています。

フィリピンは世界最大のコメの輸入国です。有名なドゥテルテ大統領が、次のように述べています。

「食料安全保障は、経済的、政治的な安定を維持する鍵です。それを無視するなら自らが責任を負うことになります。最も喫緊の優勢課題は、国民のために十分な米の供給を確保することです」

必死です。フィリピンの民衆を飢えさせないために、なんとか米を確保しなければならないことです。

ベトナムは、米の輸出国として、3位です。3月には、すべての米を出荷停止にしましたが、現在は、再開しています。

ロシアは、世界でも有数の小麦の輸出国です。7月までの輸出を停止するとのことです。ルーマニア、ウクライナ、カザフスタンは、小麦の輸出制限をしています。


備蓄政策が価格急騰

エジプトは、世界最大の小麦輸入国ですが、8ヶ月分を備蓄するために、フランス、ロシアから大量に買い付けました。

エジプトのおかげで、小麦の国際価格が非常に上昇したと分析されています。

このような各国の状況がある中で、コンテナ船が、30%も動いていません。港についても、税関や検疫が閉鎖していて、すぐに、手続きができない状況です。

手続きができないために、積荷が食料だったら、腐っていく悪循環も起こっています。

また航空飛行旅客機の85%が欠航しています。日本の航空貨物も30%も減少しています。

主要な食糧輸入国のエジプトのように買いだめに走るとさらに価格が押し上げられます。

貧しい国は本当に飢えていきます。様々な要因があります。害虫の砂漠飛びバッタも関係しています。世界的に飢餓、暴動そして最終的には戦争の懸念が生じてきています。


参考文献:YouTube:江夏まさとし ニュースかんたん解説、新型コロナの陰で忍び寄る食料危機、飢餓・暴動・戦争の恐れ。輸出規制、物流の停滞、買いだめ、備蓄、労働者不足、害虫、ロックダウン、食料自給率、食料安全保障

URL<https://www.youtube.com/watch?v=eKReHpXYTKU>アクセス日:2020年5月19日


まとめ

輸出規制、物流の停滞、買いだめ、労働者不足、害虫・砂漠飛びバッタの蝗害

米・小麦などの主食は価格が急上昇、原因は食料確保による輸出規制

新型コロナによる食糧危機は、需要も供給も同時に、危機がきている


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