この記事の概要
アビガンの新型コロナへの有効性を中国が確認しました。インフルエンザ治療薬「アビガン」を、中国政府が治療薬として正式に採用すると発表しました。副作用も見られず、発熱などの症状も軽くなったという結果が出ています。
アビガンを正式に採用
北京時事によると、中国科学技術省は3月17日の記者会見で、新型コロナウイルス感染患者の治療薬として、富士フイルムのグループ会社が開発した新型インフルエンザ薬「アビガン」の有効性を臨床試験で確認したことを明らかにしたとのことです。
このことは、中国での感染者と死者の減少の要因だということを証明したのでしょうか。
インフルエンザ治療薬「アビガン」を、中国政府が治療薬として正式に採用すると発表しました。
中国の製薬大手・浙江海正薬業が、「アビガン」の有効成分「ファビピラビル」のライセンス契約を富士フイルムと2016年に結びました。「後発医薬品を量産する方針」とのことです。
『ファビピラビル』:富山大学医学部教授の白木公康と富士フイルムホールディングス傘下の富山化学工業が共同研究で開発した核酸アナログでRNA依存性RNAポリメラーゼ阻害剤である。開発コードのT-705、あるいは商品名であるアビガン錠 の名前でも呼ばれる。
『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』2020年7月15日 (水) 15:17(日本時間)現在での最新版を取得。
浙江海正薬業は先月、中国国家薬品監督管理局から認可を取得しています。
後発医薬品、ジェネリック医薬品とは、先発医薬品の独占的販売期間の終了後に発売される、先発医薬品と同じ有効成分で効能・効果、用法・用量が原則同一であり、先発医薬品に比べて低価格な医薬品である。販売名は、各統一ブランド名称の後ろに剤型と「会社名」となっている。 後発薬、GE薬といった略称で呼ばれることもある。
『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』最終更新 2020年7月6日 (月) 22:47(日本時間)現在での最新版を取得。
臨床試験は、湖北省武漢市と広東省深セン市の病院で計200人の患者を対象に行われました。
投与した患者の方が短期間に陽性から陰性になり、肺炎症状なども改善したという事例があります。副作用もみられなかったということです。
「アビガン」は、日本の製薬会社が開発した「RNAウイルス」の増殖を抑える効果が期待されている治療薬です。
この「アビガン」は日本でも先月から患者への投与が始まっています。RNAウイルスとは、ゲノムとしてリボ核酸 をもつウイルスのことです。
安全性が高い
中国科学技術省によると、広東省深圳市と湖北省武漢市の病院で感染者に投与した結果、短期間で陽性から陰性になったとのことです。発熱などの症状も軽くなったという結果が出ています。
中国科学技術省の張新民主任は記者会見で「安全性が高く、治療の効果は明らかだ」と述べています。
アビガン有効性の証明
深センの病院で行われた臨床研究では、「アビガン」を投与しなかった場合、ウイルス検査で陽性から陰性になる日数の中央値が11日でした。
それに対して、投与した場合は4日だったとのことです。
胸部エックス線画像の解析では、症状が改善した人の割合は、投与しなかった場合は62%でした。
それに対して、投与した場合は91%だったというのですから、「アビガン」の効力は、驚異的です。それも副作用も見られないのですから。
これから、「アビガン」を治療薬として採用するよう提言していくということです。
まとめ
「アビガン」を中国政府が治療薬として正式に採用
安全性が高く、治療の効果は明らかで、副作用もみられなかった
胸部エックス線画像の解析で症状が改善した人の割合投与した場合は91%だった