この記事の要約
脳死となったら培養してつくった脳のバックアップと入れ替えが可能なのでしょうか。意識や記憶も新しい脳にインストールが可能になるのでしょうか。自分という意識が新しい脳に移り住むことが本能にできるのでしょうか。
オルガノイド
2019年8月26日に世界的な発表がありました。アメリカカルフォルニア大学教授がオルガノイドについてです。
(オルガノイドは、3次元的に試験管内 でつくられた臓器である。オルガノイドは、拡大しても本物そっくりの解剖学的構造を示し、実際の臓器よりも小型で、単純である。これらは、組織の細胞、ES細胞またはiPS細胞から、自己複製能力および分化能力で、3次元的な培養で、自己組織化により形成される。 ウィキペディア)
iPS細胞とかありますが、幹細胞とはどんな臓器にもなり得るの可能性があるです。初期の受精卵はいろんな細胞になりえます。
(幹細胞:自ら増殖する能力と特定の働きをする細胞に分化する能力とを合わせ持つ細胞。例、血液のもとになる造血幹細胞)
「幹細胞から臓器をつくりましょう。心臓をつくりましょう。肺をつくりましょう。腎臓をつくりましょう」と言ってみれば試験管の中でもいいのです。実験室の中に臓器だけ入れて、心臓だけだとか、耳だけだとかがつくれるのです。
ある人の疾病疾患があれば、臓器移植をしなければならなくなったときに、自分の幹細胞から臓器をつくっておけば、交換できるのです。
もともと自分のDNAだから拒絶反応がありません。再生医療とか臓器移植、ある種の明るい未来が開ているのです。
今回はその中でも幹細胞から脳細胞をつくり出したのです。現在は、大きさが卵ボーロぐらいの脳味噌ができています。これは脳細胞という生物です。
そこで改めて色々な測定をしてみました。この脳の機能はどこまで分化して、発達の域がどのくらいなのかと調べたところ、大変驚きました。脳波があったのです。
髪の毛や爪ではありません。培養して細胞分裂しているのです。脳細胞がどんどん大きくなって、脳に成長しています。
脳波があるということは、意識があるということなのです。哲学的に医学的に重要な命題です。
脳死が人の死
脳死は人の死かという問題があります。脳の活動をしていない状態です。すなわち、脳が死んでいるのです。でも臓器は動いています。脳波は止まっていますが、臓器は動いています。これは人なのでしょうか。
脳が死んだら絶対生き返りません。脳が死んだら意識がないのです。脳波とは脳の電位の分布を見るのです。電磁波ではありません。
電位の波を見るのです。脳死が人の死だったならば、脳のオルガノイドには脳波があります。これは人なのでしょうか。現在のところ、この大きさの脳波は、胎児または、乳幼児の脳波のレベルです。
脳死が人の死だとすると、脳死の状態の体は人ではありません。生きているのは人と言えるでしょうか。
脳波があるるとしたら夢を見ているかもしれません。脳が大豆粒くらいあるということは、体もそれに比例してあるのです。脳死が死亡だとすると、脳が生きているのは、生きた人間ということになります。
人類は、これをもって第一線を超えてしまったのです。ある人の脳を培養しているので同じ意識で動くのでしょうか。
疑問が次から次に出てきます。このオルガノイドは最終的に二つの拳大ぐらいに大きく成長します。脳波があるということは、意識が芽生えるかもしれなのいです。
では、この大豆ぐらいの大きさの脳を殺してしまうのは倫理上いけないことなのでしょうか。もちろん堕胎のような殺人もあります。
この豆粒ぐらいの脳をどう扱うか、「人間とは何か」と問われるのです。心臓であれば、臓器だから血液を送るポンプのような物です。しかしながら脳波がある脳は別物です。
脳は幹細胞からいくらでも増やせるようになってしまいました。全ての臓器をつくれるのです。
意識はいつ芽生えるのか
ここで問題なのは、意識はいつ芽生えるのでしょうか。感覚器官がないために五感がわかりません。
お腹の中にいたときのことをお母さんが赤ん坊に聞きます。「お母さんのお腹の中にいたときどうだった?」「すごく暖かくて気持ちよかった」お腹の中は真っ暗です。外のことわかるわけがないのです。
体内の記憶はあるかもしれませんが、その前の記憶を持っている子供もいるのです。「その前は雲の上にいたとか、お母さんのエプロンが水玉で可愛かったから、お腹の中に入ったとか」と言います。
ひょっとしたらこのオルガノイドに対して、「上から見ていて、大豆のようにちっちゃくて卵ボーロみたいで可愛いからここに入っちゃお」と思ったかもしれません。様々な人を見れば、おかしいと思える人はたくさんいます。
人って、自分が一番正しい基準だと考えます。だから喧嘩になります。正義を主張します。他の人たちをエセ科学だと言います。
本当のところ誰も、何もわかっていないのではないでしょうか。
脳波があるから、脳波が出ていると言うことは、瞑想したり、考えたりとかありとあらゆることを複雑化していきます。アルファ波とかべータ波とかアルファ波も出てきます。
アルファ波7.8ヘルツだとしたら、地球の固有周波数と共鳴してるのです。ひょっとしたらこのオルガノイドも地球と共鳴しているかもしれません。細胞自体は人由来なのです。DNAもあります。
意識とは
意識とはなんでしょうか。意識、無意識、潜在意識とか、集合無意識、全部の人類の意識はつながっているとも言われたりします。そうだとしたら、オルガノイドの脳も集合無意識につながっているのではないでしょうか。
となると我々ともつながっていることになります。意識があったら、地球ともつながるのです。地球と共振したら太陽とも共振します。そして、太陽系全部と共振するでしょう。それが全宇宙にまでつながるということなのでしょうか。
ヨーガの行者は、意識を全部拡大して、宇宙と一体になります。梵我一如、ブラフマンと一致するこの境地、これはまさしくつながったと言う感覚です。
オルガノイドが大きくなったら人間の脳のハードディスク的感じで、脳死になった脳と入れ替えができるのでしょうか。すなわちデータのバックアップと同じで脳のバックアップです。脳はハードです。記憶は、データです。メモリーと呼ばれますね。
脳の記憶とは、脳というタンパク質という媒体に記憶されているのです。コンピュータの記憶媒体は、酸化鉄磁気テープやフラッシュメモリーとかになります。
今の世の中は、ガラスに記憶できる時代です。科学が医学がついに来たのです。
今は大豆大の脳の大きさでも、そのうち大きくなります。AIはこれからトランスヒューマンとして飛躍していくでしょう。
幹細胞自体が脳として成長し、意識を持ったとしたら、人間とは何かと新たな問いかけが出ていきます。
主体的に意識を持って生きていると思っていますが実は違うかもしれません。実は幻想だったのかも。
参考文献:最新脳科学と超意識の謎 MUTube(ムー チューブ) 2020年2月号 #3
まとめ
オルガノイドは、3次元的に試験管内 でつくられた臓器
脳が死んだら意識がない
脳波が出ているのは瞑想したり考えたりとかありとあらゆることを複雑化できる
脳の記憶とは、脳というタンパク質という媒体に記憶されている