この記事の概要
人は寄生虫に精神支配・心理操作が行われているのです。寄生虫の範囲として真菌なども考えられます。トキソプラズマは最も成功している寄生虫です。それが有性生殖を行える場所は、ネコ科動物の腸内だけです。獰猛な猛獣がいない現代では、その寄生虫は宿主の人間に猫を飼わせようとしています。このことは感染した人のマインドに影響を与えていることを仄めかしたいるのです。
自由意思が失われる
精神支配・心理操作によって自由意思が失われている現象が動物界において起きています。人類でさえ、精神支配・心理操作によって性格や行動パターンが変化することがあります。
人類と動物を精神支配・心理操作しているものは何なのでしょうか。その精神支配・心理操作はどのような仕組みで働いているのでしょうか。精神支配・心理操作された人間はどのように変化していくのでしょうか。
精神支配・心理操作された生き物がいます。それは、タイの熱帯雨林に生存しているアリです。ゾンビアリと呼ばれています。
なぜこのような名前が付けられたかというと、そのアリたちの一部は、オフィオコルジケプス科の真菌によって精神支配・心理操作されており完全にゾンビ化されているからです。
オフィオコルジケプス科はフンタマカビ綱ボタンタケ目に属する菌類の科。昆虫寄生菌が多く含まれており、広義の冬虫夏草として知られているものも多い。
『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』最終更新 2021年5月4日 (火) 12:53での最新版を取得。
このアリたちは、普段は木の上で活動しています。巣を変えるときや危険を感じた時には地面に降りて別の木に移動します。地面に降りて他の木に移動するほんの短い間に恐ろしいことが起こるのです。
アリたちは、地面にある真菌の胞子を踏んでしまいます。そこでアリの体に付着した胞子は酵素を分泌しアリの体に小さい穴を開けます。その穴からアリの体内に侵入し血液の中で繁殖を始めるのです。
感染して1週間では、アリは異常を表しません。体内にある真菌の数が一定数を超えると、感染してしまったアリは自分の体を制御することができなくなります。
この時のアリは、通常通り動くことはできまるのですが、行動の全てはそのアリの意思ではないのです。感染して体内に入ったく真菌にコントロールされて動いています。
コントロールを失ったアリの行動は、まず木を離れて地面に行きます。当てもなく彷徨っているように見えますが、低い木を見つけた時は必ず登り、その木の北側にある葉に強い力で噛みつきます。そして、そのままそこに止まるのです。
この時のアリが選んだ葉に共通しているものが次のようなものです。
- 木の北側にあること。
- 地面からの距離は25センチほど。
- 湿度は94から95。
- 温度は20から30度。
このような環境は、アリの体内に侵入した真菌の胞子にとって非常に成長しやすい環境となるのです。仮にこのアリが、この時死んだとしても顎を開閉する筋肉の繊維は、真菌によってバラバラにされているためにアリは口を開くことができません。そのためそのアリは葉を噛み続けることになります。
数日後、そのアリの頭部から真菌の茎が伸びてきます。そこから胞子が放たれます。地面に落ちた胞子は近くを歩いている他のアリに付着し感染を広げます。真菌はアリに寄生し、アリたちの行動をコントロールし、真菌の繁殖を行なっているのです。
真菌がどのようにして宿主のアリをコントロールできるのかは、完全に解明されていません。寄生虫によって、同じように精神支配・心理操作は、カタツムリなどの他の種においても起きています。
これらの種は寄生虫にコントロールされた場合、自ら天敵の前に現れたり、天敵の注意を引いたりする行動に出ます。当然そのカタツムリは、天敵に捕食されます。
なぜ寄生虫が宿主を捕食させようとするのかというと、その天敵の動物の体内に入れば寄生虫の繁殖効率が向上するからです。寄生虫たちは、宿主の行動をコントロールすることで、寄生虫や真菌の存続を保っているのです。
宿主を精神支配・心理操作できるこれらの寄生虫はどこまでのレベルの動物を制御できるのでしょうか。実は、人類でさえ寄生虫や真菌にコントロールされているのです。
トキソプラズマがコントロールする
トキソプラズマという寄生虫は最も成功している寄生虫です。
トキソプラズマ症(トキソプラズマしょう、Toxoplasmosis)とは、トキソプラズマ(Toxoplasma gondii)による原虫感染症である。世界中で見られる感染症で、世界人口の3分の1が感染していると推測されているが、有病率には地域で大きな差がある。健康な成人の場合には、感染しても無徴候に留まるか、せいぜい数週間のあいだ軽い風邪のような症状が出る程度である。しかし臓器移植後やエイズ患者など、免疫抑制状態にある場合には重症化して死に至ることもあり、重篤な日和見感染症といえる。重症化した場合には、脳炎や神経系疾患をおこしたり、肺・心臓・肝臓・眼球などに悪影響をおよぼす。また、妊婦が初感染すると胎児が先天性トキソプラズマ症を発症する場合がある。予防するためのワクチンはない。
日本では家畜伝染病予防法において届出伝染病に指定されている(対象はめん羊、山羊、豚、いのしし)。なお、日本獣医学会の提言で法令上の名称が「トキソプラズマ病」から「トキソプラズマ症」に変更された。
『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』最終更新 2022年12月13日 (火) 05:10での最新版を取得。
寄生虫や真菌は、ほとんどの高温動物に寄生することができます。人間に関しては、人口の30%から35%はトキソプラズマに感染しているという調査結果があります。
妊婦がトキソプラズマに感染した場合、流産もしくは胎児に障害を残すなどの恐れがあるため、治療を受ける必要があります。一般の人は、トキソプラズマに感染しても症状が出ないので、妊娠中でなければトキソプラズマの感染に気をつける必要はないとのことです。
ところが、最近の研究では、真菌にコントロールされたアリのような精神支配・心理操作が、トキソプラズマに感染した人間にも起きているということが判明しました。
トキソプラズマは多くの動物に寄生することができます。しかしながら、トキソプラズマが有性生殖を行える場所はネコ科動物の腸内だけなのです。
そのため、他の動物はトキソプラズマにとって、中間宿主に過ぎません。中間宿主を通してネコ科動物の体内にたどり着くことがトキソプラズマの最終ゴールです。そのゴールを達成するために、トキソプラズマは、精神支配・心理操作の手段を使っています
例を挙げてみると、トキソプラズマに感染したネズミは普段なら絶対にありえない行動を起こします。研究において、感染していない野生のネズミを実験室に入れ、その部屋に猫の尿を数滴落としました。そうすると野生のネズミは猫の尿の場所に興味を示しません。近づくこともしません。この時の野生のネズミのストレスに関するホルモンの分泌量が普段より大きく上がるのです。
しかしながら、野生のネズミをトキソプラズマに感染させてしばらくして、また同じ実験を行いました。そうしたところ、ほとんどのネズミは、猫の尿を避けることをしなくなりました。驚くことに、その一部の野生のネズミは、長時間尿の近くに居続けたのです。
さらに感染したネズミは未知のものに対する好奇心が強くなる傾向も確認できました。通常同類のネズミが倒れたり死んだりした時、彼らはその死体に近づかないように行動します。
これはそこに危険があるかもしれないと感じ取るからです。しかしトキソプラズマに感染したネズミたちは恐れる様子もなく同類の死体の周辺をぶらぶらしていました。
これらの多くの実験を繰り返した研究者たちは、ある結論に達しました。トキソプラズマに感染したネズミは、危険を伴う行動を好むようになったということです。
コントロールのメカニズム
これは食物連鎖の底辺にいるネズミにとって、とても危険な行為です。なぜネズミが危険な行為に出たのでしょうか。これについて研究者たちはある仮説を立てました。
危険を好むようになれば、ネズミは慎重に行動しなくなり天敵の猫に捕食される可能性が大きく上がります。猫に食べられることによって、ネズミの体内に寄生しているトキソプラズマは最終宿舎である猫の体内に侵入することができるのです。
すなわち、ネズミの異常行動の原因は、トキソプラズマによる精神支配・心理操作ということが成立するわけです。その仮説が正しいかどうかを確認するために研究者たちは、感染したネズミを解剖して調査しました。
トキソプラズマに感染した個体には、大脳皮質に拒絶反応が起きていた痕跡と普段より多く分泌されたドーパミンなどの恐怖を低下させる神経伝達物質などが発見されました
拒絶反応における炎症と腫れが、行動力を抑える神経の働きを止めたのです。そこに大量のドーパミンと恐怖心を低下させる神経伝達物質がさらに行動力に拍車をかけたと考えられます。要するに大胆な行動に出るようになったということです。このような現象はネズミだけではなく、うさぎなどの小動物にも観られます。
人間コントロール
トキソプラズマによるコントロールは、人間にも起きていることが分かりました。2003年に行われた857名の成人を対象とした調査では、トキソプラズマに感染している人の衝動性浪費癖と服従性に関する特徴が、健康な人より明らかに違うことが判明しました。
すなわち、トキソプラズマに感染している人たちは、衝動性が高く、金遣いが荒く、規則に縛られるのを嫌っている動向が見られるのです。2002年に交通事故を起こした146人を対象とした調査では、トキソプラズマに感染している割合が同じ地域に生活しているランダムに選ばれた146人の一般人よりかなり高いことが判明しました。
さらに範囲を拡大して調査したところ、妊婦以外にはそれほど危険がないと思われているトキソプラズマは、衝動行為による事故、自殺などで世界中で数十万人の命を奪っていることに関与している可能性があるのです。
ところが、宿主である人間を危険にさらすのはトキソプラズマにとっては何の利点もないはずです。それでは、なぜトキソプラズマは、このように人をコントロールするのでしょうか。
実は現代社会の人間を危険行為に導くのは確かにトキソプラズマにとっては何の利益もありません。しかし、数万年前もしくはさらに昔の世界においてはどうでしょうか。その当時の人類はまだ今のように食物連鎖の頂点に立っていませんでした。
人間は常に捕食される危険があります。その時の人間がトキソプラズマに感染すれば感染したネズミのように大型ネコ科の猛獣などに捕食される可能性が大きく上がります。
よって、その人に寄生しているトキソプラズマは、ネコ科の体内に侵入することができます。ところが、ネコ科に食べられることが滅多にない現代の人類に、なぜトキソプラズマが寄生し続けているのでしょうか。
猫に支配される人間
現代人類は猫をペットにしています。トキソプラズマに感染した人を調査対象としたある研究では、その人たちに様々な液体の匂いを嗅がせ、それぞれの匂いに点数を付けさせました。そのうちの一つは希釈された猫の尿でした。
液体の正体を知らされずに被験者たちは、猫の尿に高得点をつけました。猫の尿を嗅いだ後で良い気分になったという人が多くいたのです。このような人の割合は、トキソプラズマに感染している人の方が、かなり高いことが判明しました。
この結果はトキソプラズマが宿主の人間に猫を飼わせる確率を高めるためにつながります。感染した人のマインドに影響を与えていることを仄めかしたいます。
人口の3割程度は、トキソプラズマに感染しています。フランスではトキソプラズマに感染している人の割合は、驚くことに85%程度と非常に高いのです。一方日本では、全体平均の3割よりは低いという調査結果があります。
フランス人の奔放な国民性と日本人の慎重な国民性は、トキソプラズマが原因かもしれません。
参考文献:ユーチューブ、人口の1/3は、寄生虫の“操り人形”になっている【真実の目】
URL<https://www.youtube.com/watch?v=Q_gyRS8nIQM>アクセス日:2022年12月24日
まとめ
自由意思による行動と思っていたのが、実は自由意志を行使する以前にコントロールされて行動が始まっていた。
その行動は、寄生虫、真菌、細菌などによるコントロールである。
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