この記事の概要
世界中の精巧な石垣が作られていく過程には低温鋳造、機械加工、高温の鋳造が考えられます。モザイク式乱済み石垣は、特殊な高炉に石灰岩を入れて加工すると酸化カルシュウムができます。この酸化カルシュウムに水を入れるとセメントの性質を持ち大気中から炭酸ガスを集め、徐々に石灰石になります。時間が経てば経つほど、石灰岩の塊はより強固になり、自然石に見えて判別が困難になります。
精巧な石垣の製造方法
一般的にアカデミックな研究者たちは、世界中の精巧に作られた石垣がどのような工程で組み立てられたのかについて触れないようにしているようです。宗教的な見解では、神の力によって作られたと言い切って終わりです。
一般的に受け入れられている公式の見解からは、精巧な石垣を建造できる技術があったとは考えられていません。古くて時代遅れな技術によって作られたと説明しています。「権力者が命令し、数千人にも及ぶ奴隷たちが、金槌とのみを使って巨大な石を加工したのだ」と述べます。
マヤ文明の原住民たちは、「なんらかの植物の液体を石垣にかけると、その石が柔らかく加工できるようになった」という伝説もあります。
ここ数年に渡って、このモザイク式乱済み石垣が調べられています。はっきりしていることは、ほとんどの場合、写真などで公開されているのは、石垣の表側だけなのです。
このような精巧な石垣の後ろ側や内側を見るためには、たくさんの映像を調べていく必要があります。もしもこれらの石垣の裏側から、映像を撮影し公開していれば、これらがどのように制作されたのかがすぐに分かったはずです。
モザイク式乱積み石垣は、人類が持つ技術でどのように作られたのかは次のような疑問が生じてきます。その中でも、ペルーには、人類が加工を施すには非常に困難な石垣も存在しています。
モザイク式乱積み石垣の材料は何なのでしょうか。
これに対して、一つ考えられるのは石灰岩なのかあるいは溶岩性の原石なのかです。溶岩性の物は、花崗岩や安山岩と言われているものです。
加工のの方法とは?
- 低温鋳造
- 機械加工
- 高温の鋳造
低温鋳造
先ずは、低温鋳造から見てみます。
特殊な高炉に石灰岩を入れて加工すると酸化カルシュウムができます。この酸化カルシュウムに水を入れるとセメントの性質を持ち大気中から炭酸ガスを集め、徐々に石灰石になります。
酸化カルシュウムから石灰石に変化していく化学変化のプロセスは、100年間続いていくとも言われています。
別の言い方をすれば、時間が経てば経つほど、石灰岩の塊はより強固になっていくということです。例えば酸化カルシュウムによって制作される煉瓦の構造物は、年月が経つほど強固になっていくのです。
古代のダム建造物もこの酸化カルシュウムを使って作られたと考えられます。ダムのサイズ・保存状況から考えて、そのような材料で作られたダムは非常に耐久性がありほとんど永遠とも言える期間性質を維持しています。
外見からは酸化カルシュウムを素材として加工された製造物は自然の石灰岩と区別することが非常に難しいのです。特に表面が真っ直ぐで平らではない場合です。そのような表面には、様々なコケ、カビ、菌類などが石の表面を覆っています。だから尚更自然石に見えて判別が困難になります。
ペルーの遺跡もこのような技術で作られたのかもしれません。ペルーの遺跡から、一部をロシアに持って帰った人物がいました。そして、この石は8つの研究室に成分調査のために渡されました。6つの研究室では、この石が人工的に生成された石灰石であること結論づけました。
その他の分析結果からこの材質は、細かく結晶化した石灰石だということでした。
機械加工
石のブロックの一つ一つが、別々の彫り物で、イメージスケーリングの手法を使った石膏による設計を行ったことも考えられます。
モザイ式乱積みブロックの全体的な石膏の模型を最初に制作します。次に、この模型をバラバラにして、その模型に従ってサイズの大きいコピーを石で作成します。それらが、完成後それらを現場で組み立てていくやり方です。
石膏でモデルを作り、そのサイズを特製のコンパスで計りながら、机の上に反映させていきます。この机の上には、コピーされる側のサイズに応じて、さらに巨大なコンパス測定機器が使用され、これらによって完成品の石の大きさとなる点が指定されていきます。
このような手法で制作されて石の表面は研磨され、石同士が理想的に密着するように仕上げられます。この技術は非常な労力と時間を要します。現代の彫刻家たちにはこのような作業では、ダイヤモンドの切削工作機械を使用しています。これと同様な機械が古代文明で存在していたかという問いに対しては回答はまだありません。
こんな諺があります。「もしあなた方が正しい方向を選んでいたのであれば、その速さに意味はありません」と。このようなモザイク作りの石の建造物としては、セバストボリの石橋があり、それぞれの石が、別々に制作され理想的に組み合わさっています。
ペテルブルグのクランシュタッドの海岸沿い、こちらはサンクトペテルブルグのモスクワの橋の基礎部分です。
高温鋳造
三つ目のテクノロジーは、高温鋳造です。石を何らかの方法で熱し、柔らかくしたり完全に溶かしてしまいます。その後、型に流し込みます。
どのようにして石を高熱で柔らかくするかは、花崗岩は水と高圧力があれば、450度の温度で柔らかくなるようです。
このような方法を使えば、溶岩の材質である花崗岩や安山岩に酸素が入らないように熱をかけていきます。例えばクオーツの砂の中で行います。
砂は石を酸化から防ぎます。もしも溶岩性の石を溶かすには次の方法で実施できます。
一つ目の方法は木炭、あるいは石炭で熱します。石でできた炉を使用します。写真はペルーにあるものです。
もう一つは電気アーク炉の使用です。玄武岩は溶接の機械を使用して溶かすことができます。もう一つの方法は、誘導加熱による鋳造です。玄武岩を溶かすために、誘導加熱用の特別な炉が必要となります。
4つ目の方法は太陽光線を利用した炉を使って石を溶かします。インドには玄武岩でできた鎖がありそれはおそらくこれまでに説明した方法のどれかを使用していたはずです。
参考文献:ユーチューブ、世界中の精巧な石垣はどう作ったのか? 古代文明のなぞ解き 【江戸城・大阪城は!?】
<https://www.youtube.com/watch?v=oesqRwum970>2022年4月6日
まとめ
古代の石垣と言われている精巧な石垣製造過程の一つには、特殊な高炉に石灰岩を入れて加工し酸化カルシュウムを作る。この酸化カルシュウムに水を入れるとセメントの性質を持ち大気中から炭酸ガスを集め、徐々に石灰石になる。石垣の石は人工物だった。
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