この記事の概要
田中角栄の有罪は確定していないのです。日本の裁判所で反対尋問を受けるのを拒んだコーチャン氏の証言は日本の刑事訴訟法では、証拠にでません。伝聞証拠には、大事な原則があるのです。嘘が入り込みやすい証拠に対して、テストを通過したら証拠にしてもいいと言うのが大原則です。ところが、本来の刑事訴訟の原則を捻じ曲げて嘱託尋問調書を証拠にしました。これは、日本の刑事裁判の汚点です。
ロッキード事件において田中角栄の有罪は確定していない
田中角栄氏のロッキード事件の有罪は確定はしていません。大変有能な政治家でした。政治家として、大変魅力があり、かつ演説が上手でした。
ロッキード事件は贈収賄に関する裁判でした。被告人は、たくさんいましたが、田中氏は5億円を賄賂としてロッキード社からもらったとされる事件でした。
この時、全日空の機種の選定、 全日空がエアバスを導入するにあたって、様々な選択肢がありました。その中で、ロッキード社のトライスターというエアバスを導入するにあたり、田中氏が賄賂をもらって全日空に口利きをして導入させたとされています。それが検察が描いたストーリーです。
ロッキード事件については様々な都市伝説があります。なぜ贈賄側のロッキードのコーチャン氏が、田中角栄氏に5億円を渡したと急に言い出したかです。
これには、非常に不思議なことが色々あります。法律家の北村弁護士から見て、このロッキード裁判については、刑事訴訟手続きとして絶対許せないと思われることが一点あるとのことです。
伝聞証拠
それは、どういうことかというと、「伝聞証拠」についてです。伝聞証拠(でんぶんしょうこ)とは、刑事裁判において「法廷の外」で行われた供述(発言・書面)を、その内容が真実であることを立証するために用いる証拠の総称です。又聞きや供述調書などが該当し、作成者に反対尋問ができないため、誤判の危険を避ける目的で原則として証拠能力が否定されます。
伝聞証拠が何かと言うと、例えば、ペットボトルが凶器だとします。これで「ガーン」と殴って人を殺した凶器だとします。この場合は、直接証拠です。
伝聞証拠 は、人の口を介して、人の脳を介して出てくるのが伝聞証拠です。例えば、証人がいたとします。その方が、自分はこのような体験をしましたと証言します。通常それを証拠にするものです。これは、体験して、記憶して、そして時間が経過します。人間の記憶ですから色々歪められることもあります。
人間が記憶に基づいて喋りますが、喋る時に自分の利害でもって事実をねじまげて喋ることもあります。人間が、目で見るわけですから、ちょっと間違いもあるかもしれません。
視力状況も悪かったかもしれません。目で見て、記憶して、時間が 経過して、記憶に基づいて喋ります。この間に間違いが入る可能性がいっぱいあります。
特に自分の理害があった場合、自分に得だとか、様々な利害があれば、嘘を言う可能性もあるのです。これが伝聞証拠と呼ばれるものです。これは基本的には証拠にしてはいけないのです。
どうしたら証拠にしてもいいかと言うと、反対文のテストを受けて、「 この時あなたの視力はどうでしたかとか。あなた目が悪いんでしょう。眼鏡はかけていましたか。とか、あるいはあなたは、このような立場にいて、このように言えば得する立場にあるんじゃないの」と、様々な反対を受けても、ボロが出ない状態にするのです。そのような検証を受けて初めてこれを証拠にしてもいいことになります。
伝聞証拠には、大事な原則があるのです。嘘が入り込みやすい証拠に対して、テストを通過したら証拠にしてもいいと言うのが大原則です。もちろん例外はあります。証人が生きていて、証言できるならば、その人の反対も経なければ証拠にしてはいけないのが伝聞法則です。
反対尋問されなかったコーチャン氏の謎
このロッキード事件において、 ロッキード社のコーチャン氏は、アメリカの手法手続きでもって自分が日本の法律で贈賄罪として立件されないこと、 つまり罪に問われないこと、そして日本の弁護人から反対尋問を受けないことを条件に証言すると言い出したのです。
つまり日本に行かないと言う条件です。日本の裁判所で反対尋問を受けるのを拒んだのです。こうなると、検察がコーチャン氏の証言は日本の刑事訴訟法では、証拠にでません。
それを嘱託尋問と言って、本来の刑事訴訟の原則を捻じ曲げています。当時最高裁もこれに加担しました。堀田検察官をはじめとした人たちがアメリカに行って、コーチャン氏の証人事務が行われたものを調書にしました。それを持って来て、嘱託尋問調書とし、それを証拠にしました。
これが一番の決定的な証拠になるわけです。これに信用性があることになれば田中氏は、有罪になる話です。そして、一審も有罪、二審も有罪となったのです。
田中氏は、最高裁に継続してる途中でお亡くなりになったので有罪は確定はしていません。しかしながら、これは日本の刑事裁判史上で、超法規的な決定でもって勝手に証拠能力を付与して裁判を行ったというものです。これは、日本の刑事裁判の汚点です。
田中角栄と言う政治家は、大変有能な政治家です。田中氏が成立させた議員立法は、大変多くあります。今のほとんどの政治家は議員立法などできません。
本来国会議員は、法律を作るために存在していますが、実のところ、大部分は内閣が法案を作っそれが国会に出てきて審議するだけの存在になり下がっています。
多くの政治家は、ほとんど能力がありません。そのような意味において、議員立法を次から次へと成立させたと言う剛腕政治家でもありました。
高等小学校しか出ていません。いわゆる高等教育、大学教育など全く受けていない人です。田中氏は、コンピューター付きブルドザーと言われたほどの剛腕政治家でした。
政治家として大変魅力があり、かつ演説がうまかった人です。演説を聞いてるだけで本当に楽しくなるような、引き込まれるような演説をされました。
その政治家が日本の刑事司法が歪められるような形で裁かれたのは何とも納得できない事件でした。
参考文献:ユーチューブ、【北村晴男】※私も正直驚いてます…日本人は全員今すぐ見てください【田中角栄】
URL<https://www.youtube.com/watch?v=ii3GJr2XF7Y>アクセス日:2026年2月20日
まとめ
ロッキード事件は贈収賄に関する裁判。田中氏は5億円を賄賂としてロッキード社からもらったとされる事件だったが、ロッキード事件の有罪は確定していない。
伝聞証拠(でんぶんしょうこ)とは、刑事裁判において「法廷の外」で行われた供述(発言・書面)を、その内容が真実であることを立証するために用いる証拠の総称。
アメリカの邪魔になる者はどんな手段を用いてでも葬る。