川辺川ダムは水量4割カットに必要だった

川辺川ダムは水量4割カットに必要だった

  • 2020年7月11日
  • 2020年7月18日
  • 社会

この記事の概要

川辺川ダムは水量4割カットに必要だったようなのです。暴れ川で有名な球磨川には予算と年月がかかる放水路を造ることも検討されていました。しかし、できるだけ環境に負荷をかけなく、できるだけ安く、かつ4割の水をカットしようと思ったら、ダムしかありません。川辺川ダムは70%ほど準備ができていたのですが脱ダム宣言(旧民主党)によりダムは頓挫してしまいました。


暴れ川

記録的な豪雨によって、九州では甚大な被害が出ました。熊本県を中心に死者は60人近くに上っていて、河川の氾濫により市街地が広範囲で冠水するといった被害も出ました。
一級河川、球磨川の氾濫で川沿い一帯が飲み込まれました。熊本県南部の人吉市・球磨村の被害は甚大です。今まで、球磨川について聞いたこともなかった人は多いと思います。治水関係者にとっては、非常に有名な川です。
なぜならば、ここは、洪水が頻繁に起こるところで、暴れ川と言われるほど危ない川なのです。日本三大急流としても知られています。(最上川、富士川、球磨川)急流ということは、ものすごい豪雨になれば、水量が非常に多くなるのです。普段ですら、水量が多いので、ちょっと雨が降ったら溢れる川で有名です。

暴れ川対策水量4割カットにはダムしかなかった

暴れ川の対策のために、これまで土木技術者たちは、洪水を避けるために、どうしたら良いかを考えて来ました。最初は、できるだけ安く造る方法を当然考えます。「ちょっと川の底を掘るぐらでうまくいかないだろうか」、「堤防の弱いところを補強してうまくいかないだろうか」、といった方法は安価にできます。
しかし、そんなやり方では、全く無理なのです。いろいろ調べてみると、水量を7分の4にしなければならないのです。7分の3をカットです。7分の3をカットするということは4割カットです。
一番危険なところは人吉地区です。今回決壊したところの水を7分の4にカットしなければなりませんでした。7分の4にする対策とは、ちょっと川を掘った、ちょっと堤防を高くしたりしただけでは、間に合いません。
それではどうしたら良いのでしょうか。二つ方法があります。放水路を造るか、ダムを造るかです。
放水路を造るとは、もう一の川を造ることです。川のパート2です。放水路として川をもう一本造るのは、予算的にも非常に大変です。それでは、できるだけ環境に負荷をかけなく、できるだけ安く、かつ7分の4の水をカットしようと思ったら、ダムしかありません。他にあったら教えていただきたいほどです。
だから、川辺川ダムを造ろうとしたのです。それは、昭和時代から、造らなければいけないとずっと調査し、議論を重ね、その結果、ダムを造るしかないと導かれたわけです。
球磨川水系の上流、川辺川があります。ここの水を止めたら、球磨川の水量が7分の4まではいかないかもしれませんが、7分の4カット作戦においては超強力です。それで、川辺川にダムを造るということで、70%は下準備ができていました。

脱ダム宣言

ところが、脱ダム宣言が出てきました。「コンクリートから人へ」と言っている人々が現れたのです。旧民主党政権でした。「ダムを造ったら環境が」というのです。環境も大事です。「環境を守りましょう」とか言って、平成20年にダム建築が止まってしまいました。
凍結です。旧民主党政権の後押しもあって、今の知事さんが止めました。「洪水が起こったら死にます。何十人、死にます。生き残った人も家族を失います。ダムを造らないならば、放水路として川のパート2を造るのでしょうか。造らなければ、この周辺の人々は家を失います」と治水関係者の人々は長い間、言い続けてきました。
ダムに頼らない治水をするのであれば何か他に行っていただきたかったのです。日本という国は、治水ができなければ国を治めることができません。それほど治水は重要です。言い続けてきたにも関わらず、何もしなかったのです。この12年、ちょろっと掘ったり、ちょろっと木を切ったりとかです。
ようやく去年、放水路を造る計画が出ました。放水路は、ダムを造るより大変お金がかかります。ダムは7割でできているのです。だけど、放水路は、もう何十年もかかります。
結局、「ダムを造らない治水を」と言って十数年放置してきたのは要する、金を出したくなかったように思えてきます。環境とか、住民の皆さんの合意とか大切にするとか言ってますが、要するに「ケチった」のです。
こういう時に、災害はよく想定外って言いますが、これは想定していました。これぐらいのことは、今回は、確かに観測史上最大とかの降雨量でしたが、決壊するということは、めちゃくちゃ溢れたから決壊したのです。
川は、決壊するかしないかで、判断するのと全然別です。ダムがあったら決壊をしない可能性はきわめて高かったはずです。決壊さえしなかったら、死ぬ人の数は全然違っていました。
八ッ場ダムは間に合ったのです。去年の台風19号の時は、利根川流域と東京を守りました。球磨川の場合は、本当に悔しい思いがします。

早急にできる治水はダム

球磨川の川辺川のダムが7割できていて、そこでストップしたままでした。そうするとなるべく早く、この次を行わなければいけないのです。人の命を救わなければなりません。
ダムを造ると自然も壊れるかもしれませんが、それでもダムを造ることは必要だと判断した技術者たちが進言しました。それを判断した政治家たちもいました
しかしながら、自然環境を優先し、洪水のことを何も考えない人たちが、ダム建築中止をまとめたのです。

参考文献:YouTube:#球磨川氾濫 #川辺川ダム【藤井聡】あれほど警告したのに… 熊本被災は緊縮が招いた悲劇。
URL<https://www.youtube.com/watch?v=aVYKXONR_hc>アクセス日2020年7月11日

まとめ

球磨川は、洪水が頻繁に起こるところで、暴れ川と言われるほど危ない川。

できるだけ環境に負荷をかけなく、できるだけ安く、かつ7分の4の水をカットしようと思ったら、ダムしかない。

ダムがあったら決壊しない可能性はきわめて高かった。昨年の八ッ場ダムは守ってくれた。


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