この記事の概要
トランプのイラン攻撃はイスラエルを封じ込める作戦だったのです。事前にトランプとイランのハーメネイー氏は互いに攻撃を通告し一人の死者を出すことをしませんでした。イランの過激な革命軍の軍施設の破壊だけを狙ったもので、これ以上イスラエルが、その組織とは関係のない施設や人々を犠牲にさせることを防いだのです。
イスラエルの奇襲攻撃
6月13日にイスラエルによる奇襲攻撃がありました。イスラエルが、突然イランの数十箇所に空爆を仕掛けたのです。これは核施設のみならず、軍の関係施設や政府の関係施設、インフラ施設の天然ガス、石油、製油所施設などの数十箇所に空爆を仕掛けました。
例えば、ロシアがウクライナとの国境を破って、ウクライナ戦争が始まったことは「国際法違反だ」とロシアは今も激しく責められています。ロシア側は、当時言い訳がありました。「ロシア系住民がウクライナ国内のドンバス地方で虐殺されているので、ロシア住民を守るためだ」として特別軍事作戦を実行したとのことです。
今回イスラエルは、イランから何か直接的な軍事攻撃を受けていないのに、突然イランを攻撃しました。これはロシアのウクライナ戦争の軍事侵略よりも、もっと酷く、完全に国際法違反です。
イスラエル国防軍は6月13日未明、イランの核関連施設に対戦的な軍事攻撃を開始しました。国防省はイランの核兵器開発が差し迫った脅威であるとして、今回の攻撃は自衛のための先制措置であると発表しています。
イランの報復
しかしながら、国際法では先制措置、英語でプリエンプティブアタック(preemptive attack)は、「ダメである」と述べています。ロシアが「ダメ」ならば、イスラエルも国際法違反です。
6月13日、イスラエルがイランに対して奇襲攻撃をかけたので、6月14日にイランの報復攻撃がありました。
これはテルアビブを中心とした市街地にミサイルを数十発打ち込みました。イスラエル国は世界一防空体制が精密かつ、国土の重要施設をアイアンドームで厳重に守っています。しかしながら、一部着弾し、一部民間にも被害が出たとも言われています。
イスラエルがいきなりぶん殴ったら、当然殴られた方は殴り返します。ここで、イスラエルとイランは交戦状態に入ったのです。戦争が始まったということです。
米軍が参戦
6月21日に米軍がイランの核施設を空爆しました。トランプ大統領は演説に先立ち、自分のソーシャルメディアである「トゥルース・ソーシャル」に、「我々は、フォルド、ナタンズ、イスファハンを含むイランの核施設三つに対する攻撃を成功させ、完了した。すべての飛行機はもはや、イラン領空の外に出ている」と明らかにしました。
この時使われた攻撃の中身について、ヘグセス・アメリカ国防長官は、22日の午前イラン核施設への攻撃について記者会見を開き、「潜水艦から巡行ミサイル・トマホーク発射に加えステルス爆撃 B2によって、14発のバンカーバスターを投下した」と明らかにしました。
米軍は世界一強いと言われているのはいくつかの理由があります。原子力潜水艦、空母打撃軍をいくつも持っていて、世界中を巡回しています。それはよくわからない勝手な警備員みたいなことやっているわけです。
その他に米軍しか持たない特殊な超強力兵器をいくつか持っています。デイジーカッターやバンカーバスターなどです。今回使われたのがまさにこのバンカーバスターです。
これは、どういうものかと言うと、普通の爆撃というのは地上にある核施設とか軍事施設、例えば戦闘機など、いわゆる敵の軍機あるいは戦車などをぶっ壊すために弾頭に爆薬を乗せてミサイルや地対空ミサイルで相手を攻撃するものです。
例えばトマホークなどは、その様なものですが、それは地面に露出しているものまたは、ちょっとカバーしてるものぐらいしか壊せないわけです。
超強力兵器バンカーバスターの仕様
イスラエル軍も表にあるものは壊せます。でもイランは今までイスラエルから何回も空爆を受けているので、やばい施設は地下深くに掘っているのです。
しかもイランの中部から西部にかけては硬い岩板があるのです。ものすごく深く掘る、しかも掘った後横に行くのです。そうするとナタンツそれからフォルドゥ2つの各施設は、地下80mから110mぐらいまで掘って、さらに横まで行っています。要するにフォルドゥ・ウラン濃縮核施設を攻撃したいのですが、イラエルは全く攻撃できないのです。
それは攻撃できる武器を持ってないからです。そこでトランプ大統領は、このバンカーバスター正式名称GBU57を14発、ステレス爆撃機B2というブーメラみたいな格好をした最新最大の爆撃を7機に搭載したのです。
普通バンカー バスターは、B2には1個しか乗りません。2個乗るように改良して、7機14発搭載できる様にしました。それで1発打つと大体25mぐらいめり込んで爆発するのです。
地中まで入り込んでいくというバンカーバスターは、地下施設に1発だと25m、4発で100m行くのです。さらに全部で14発打ったということは、ここで何が起きたかと言うと、イランにある核施設についてイスラエルは、どうやっても何ともならないものについて、アメリカが徹底的に破壊したという発表ができる状態になったのが6月21日のことです。
トランプ停戦発表
その次に何が起きたかと言うと、6月23日、トランプ大統領が停戦を発表しました。トランプ大統領は、23日SNSの投稿で「イスラエルとイランが完全かつ全面的な停戦に合意した」と発表しました。
停戦は約6時間後に始まり、12時間続く、その後戦争は終結したと見なされると言います。それでスケジュール表、(「クロニクル」とは、英語の「chronicle」歴史上の出来事を時系列順に記録したものを指す)で何が起きたかを見ると、イスラエルがまず奇襲攻撃をした後で、イランが報復するのは当然です。
その後、イスラエルのできない核施設地下深くの核施設を米軍が一緒になってイスラエルに協力して、イランを攻撃しました。これは見た目イスラエルとアメリカ対イラン構図に見えます。
ハーメネイー氏を殺すな
ところが、実は違います。6月16 日にトランプ大統領が「ハーメネイー氏を殺すな」と出していたのです。「トランプ氏イスラエルによるイラン最高指導者の殺害に反対か」アメリカ政府関係者が証言と報道。
BBCがアメリカで連携するCBCニュースは、15日アメリカ政府関係者の3人の話としてアメリカのトランプ大統領が「イスラエルによるイランの最高指導者ハーメネイー氏の殺害計画を認めなかったのだ」と報じました。
まずここではっきりしているのは、6月13日の攻撃の前にネタニアフ首相とトランプ大統領は、6月13日のイスラエルの奇襲攻撃に合意していたとう事です。
ネタニアフ、イスラエル側は「ハーメネイー氏も暗殺したいです」とトランプ大統領に伺いを立てたということについて「ハーメネイー氏を殺しちゃだめです」とアメリカが拒否したことが分かります。
イスラエルは連立政権
イスラエルのネタニア政権というのは、議院内閣制という日本と同じシステムの中で与党第一党ですが、単独過半数は持っていません。そのため非常に危ない政党を加えて3つの政党で連立を組んでいます。
イスラエルの今の政権は、ハマスと、ヒズボラ、イエメンはタコの足だと思っています。しかしながら、この全部を司令党で操っている頭を打たなきゃいけない、その頭はイランであり、イランの体制そのものでありハーメネイー氏だと主張しています。
ネタニアフ連立政権は、ハーメネイー氏をぶっ殺したくてしょうがないわけです。でもそれは「ダメよ」とトランプは述べました。
それでは、どこであればいいのかと言うと、実は今回攻撃した核施設軍事施設、政府施設、エネルギー施設を全部例外なく「革命防衛隊」と言う組織が管理してるところだけを「空爆の許可」をしたのです。
「イスラエルは、イランの体制を宗教シリア派による国家統治という特異な体制そのものを転覆したい」と思っています。しかしながら、トランプは、「それはダめですよ」と釘を刺しています。
革命防衛隊は、中東和平を毎回妨害するので、防衛隊を弱体化するためのターゲットであれば、「よし」として、6月13日の奇襲撃が始まったのです。
この段階では、イスラエルとアメリカは組んでるように見えます。ところが、クロニクルでは、トランプは、イランのレジームチェンジ、体制変換を求めていません。それを狙っていないことが分かったどころかもっと大変なことが分かったのです。
イランの事前攻撃通告にありがとう
6月25 日、トランプ大統領が、「イランに事前通報ありがとうね」という旨の投稿をしていました。イランによるカタールの米軍基地に対するミサイル攻撃のことを述べています。「これは大したことないし、全然怪我人がいなかった」と。
「イラン、ありがとう。事前に攻撃を教えてくれてありがとう」。事前にハーメネイー氏はトランプに、「カタールの米軍基地にミサイル攻撃します」と予告しています。そこにいた警備員や軍人が24時間体制で警備しています。予告があったので、みんな避難でき、1人も死ななかったどころか怪我人も出なかったのです。
今回のニュースでイラン側の死者は、全く報道されていません。世界で2 番目にでかいバンカーバスターを14発、普通誰か警備員ぐらいはいます。誰か死んだら国際社会に「こんなに酷いことされた!」と訴えるために泣き叫ぶ奥さんがテレビに出てきます。ところが、 今回はイラン側の死者は、ほとんど全く発表されていません。
実はアメリカの 3 箇所の核施設攻撃も事前にイラン側にトランプ大統領が通報していたのです。とのためイランもアメリカに表向は、反撃しないと、イラン国民から「なぜ反撃しないのか」と言われてしまうので、ハーメネイー氏もペジアモ大統領も、一応反撃はしておくけど、「お互い逃げてね」と茶番をしたのです。
URL<https://www.youtube.com/watch?v=jDXFGCisSVQ>アクセス日:2025年6月26日
まとめ
6月13日にイスラエルによる突然奇襲攻撃があった。これは核施設のみならず、軍の関係施設や政府の関係施設、インフラ施設の天然ガス、石油、製油所施設などの数十箇所に空爆を仕掛けた。これは明らかに国際法違反である。
やられたらやり返す、イランの報復が始まる。
6月21日に米軍がイランの核施設を空爆。フォルド、ナタンズ、イスファハンを含むイランの核施設三つに対する攻撃を成功させ、完了した。
イランは、イスラエルから何回も空爆を受けているので、やばい施設は地下深くに掘っている。そこで米軍の協力を得てバンカーバスターでその施設を破壊した。
6月23日アメリカは停戦を発表。イスラエルのできない核施設地下深くの核施設を米軍が一緒になってイスラエルに協力して、イランを攻撃した。これは見た目イスラエルとアメリカ対イラン構図に見る。
トランプ大統領が「イスラエルによるイランの最高指導者ハーメネイー氏の殺害計画を認めなかった。
ネタニアフ連立政権は、ハーメネイー氏をぶっ殺したくてしょうがないがトランプは反対した。攻撃した核施設軍事施設、政府施設、エネルギー施設は例外なく「革命防衛隊」が管理してるところだけを「空爆の許可」をした。革命防衛隊は、中東和平を毎回妨害する組織だから。
事前にハーメネイー氏はトランプに、「カタールの米軍基地にミサイル攻撃する」と予告。アメリカによる 3 箇所の核施設攻撃も事前にイラン側にトランプ大統領が通報していた。これによって、怪我人死亡者が出なかった。
要するに、暴走する革命軍を破壊すると同時にイランを潰したいイスラエルにこれ以上攻撃させないためのアメリカの攻撃だった。